2017/01/04 はじめての液タブ、Cntiq pro 13 レビュー

デジタル絵描き14年目、はじめての液タブ


ペンタブレットでイラストを描き10年以上経過した2016年の冬、ワコムから新機種登場のニュースを聞き、そろそろ液晶タブレットを使ってみたくなったので、Cintiq pro 13を購入しました。



 使用環境は以下の通りです。
  • MacBook Pro (Retina, Mid 2012) 
  • 2.7 GHz Intel Core i7 
  • メモリ:16 GB 
  • グラフィックス:NVIDIA GeForce GT 650M 1024 MB 
  • OS:OS X 10.11 El Capitan
4年前の機種ですが、メモリを多めに積んでいるので普段使いに支障はありません。
主に使用するツールは、Corel Painter 2015(現バージョンは2017)です。
重いツールですが、他イラストツールの描き味がどうにも合わない(線に強弱がつきにくく感じる)ので、愛用しています。

以下、10日間ほど使った感想をまとめました。あくまで個人的な視点ですが、導入を考えている絵描きの皆さんの参考になれば、嬉しいです。

サイズ:本体は軽い。コード、アダプタも含めると、ノマドな使い方はしづらいか



愛用していたintuos4(large)と比較すると一目瞭然で、コンパクトになりました。本体の重さは1kg弱。16インチと迷ったのですが、持ち運びすることもあるのと、年末年始で試したかったこともあり13インチを選んでいます。
ただ、コード類がそれなりにかさばります。

Wacom link、USBケーブル、Mini Displayケーブル、ACアダプタ用USB-Cケーブル…ケーブルが多い

USB-C端子があるPCなら、タブレットとの接続ケーブルは1つで済むのですが、そうでない場合は、同梱のWacom linkというアダプタを使って、タブレット側のUSB-C端子を分岐させ、ディスプレイ用のケーブル+USBをPC本体に接続することで、使用可能となります。

Mini DisplayポートがあるPCなら、購入後すぐに使えますが、他ディスプレイポートの場合は、別途ケーブルの購入が必要になるそうです(ここ、公式サイトで分かり難かったので間違ってケーブルを買ってしまいました)。


ケーブルの長さと太さがそれなりにあるので、ノマドワークで使うには少々スペースをとります。ACアダプタでなく、本体側から電源供給できそうにも思うのですが…。

描き心地:板タブよりアナログに近く感じる。ペン先は磨耗早い


デュアルディスプレイ環境。ケーブルを脇によければ狭い机でも大丈夫?

板タブの時は、手元とモニター(絵)との距離があり、そのズレに苦心することもままあったのですが、液タブの場合は手元と絵の距離が近く、ほぼ紙に描く感覚が持ち込めるのはありがたいです。視差についてはあまり感じないです。

13インチは狭い、という話をよく聞きますが、iPad Pro(12.9インチ)と同じくらいの広さはあるので、デュアルディスプレイで使う分には、十分なように感じます。ただ、私の場合は家に機材を据え置きにできないのでコンパクトにしていることもあり、家にスペースのある方は16インチという選択肢はありだと思います。

個人的には、板タブより線のニュアンスを拾ってもらえるような感じがします。ちなみに筆圧センサーの感度が上がっているかどうかはちょっとわかりませんでした。(ツールが対応していないからなのかもしれません)。

あと、ペーパーライクな液晶フィルムを貼って使っているのですが、ペン先の磨耗は早く感じます。intuosよりペンが細くなったので、交換する頻度は高くなるかもしれません。

不具合、相性による問題もあるが、描く分には満足

導入当初はshiftキーで直線や正円が描けなかったり(最新ドライバでは修正)、ツールの相性のせいなのかキャンバスの回転機能が効かなかったりするなど、細かな不具合はあるものの、描く機能については満足しています。ただ、値段が張るものですので、購入の前は、家電量販店で試すことを強くおすすめします。

個人的には、デュアルディスプレイ化できたので、資料を見ながら描けるのは便利です。(iPadでデュアルディスプレイ化してたのですが、家族にデバイスを奪われたので、できてなかったのです…)。
もうしばらく使ってみて、気がついたことがあればまた、更新もしくは記事にしたいと思います。

*付記1

iPad Proとどちらにするか迷ったのですが、オーダーでイラストを描くことも増えているので、なるべく使用環境を変えたくない前提もあり、液タブを選びました。店頭でiPad Pro+Apple Pencilを試した感じでは、良い印象はあるので、いずれ使ってみたいと思います。
なお、MobileStudio Proという選択肢もありましたが、今と同等のメモリを積んだりしたら、ちょっと値段がきついので断念しました。

*付記2(2017/1/28編集)

デスクトップの割り当てについて、デュアルディスプレイ化したものの、液タブ側に移動したツールメニューが、PCモニタ側に表示されることがしばしばあります。いろいろ調べたら、Dock→使用アプリアイコンを右クリック→オプションで、デスクトップ割り当てを変更できました(下画面参照)。何年もMac使ってる癖に、初めて知る事実…。



コメント